文字だけのブログ

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最強の餃子

とあるモールに行ったところ、北海道物産展がやっていました。

その中に、「みよしの餃子」という北海道札幌で有名な餃子店の、チルド餃子が売っていました。

最近我が家では「餃子を死ぬほど美味しく食べる」ことがブームであり、これは購入せざるを得ない一品を見つけてしまいました。買いました。

 

ホクホクとして店を出ると、大変な光景が広がっていました。驚くべきことに、その隣のブースでは沖縄物産展をやっているのです。なんということでしょう、日本が誇る北の大地と南の大地が、この愛知県という日本の真ん中で奇跡のコラボレーションを果たしている。こんな僥倖、逃す手はありません。入りました。

 

見つけたのは「こーれーぐす」です。沖縄伝統の名産品である調味料、こーれーぐす。辛みと独特の旨味が濃縮した一品です。これは、餃子に合わないはずがない。買いました。

 

帰宅。

 

心頭滅却し、椅子に座り、深呼吸をします。

今宵、北の大地と、南の島国が、邂逅する。

妻が餃子をじゅーっと蒸し焼きあげる音を聴きながら、目を瞑り、精神を集中させます。

そもそも、北海道から沖縄に行こうとするものなら、航空券で往復6万円くらいするようなので、このみよしの餃子withこーれーぐす、本来作り上げようとすれば6万円の一品です。

そんな餃子、普通王族でも食べられません。

今宵、私は王を超えるのです。

 

「できたよ」

妻の言葉とともに、目を見開きます。

暖かい湯気とともに焼き上げられた餃子からは、香ばしい風味が漂っていました。

一つを箸で持ち上げ、シンプルに黒胡椒を振りかけただけの酢に、少しだけひたしていただく。これは美味い。肉の濃厚な旨味と、肉の中から溢れ出るジューシーな肉汁が、野菜の旨味と相まって口内で爆発する。その旨味の余韻も冷めやらぬ中、冷えたビールを流し込むと、冷たいビールがもう喉越しファーーーー!!

 

さてしかし、これは今日の本番ではないのです。ここに、こーれーぐすを組み合わせる。

 

新品のこーれーぐすの蓋を開け、酢に、数滴垂らし入れます。こーれーぐすは唐辛子のエキスが濃縮しているので、数滴で十分なのです。それで、その芳醇な辛みが、酢をまるで別の液体に変えてしまう。

 

息を整え、いざ。

一つの餃子を掬い、こーれーぐすの酢にひたしつける。眼前にあるのは、6万円を超える、奇跡の餃子です。熱く立ち上る湯気に乗って、わずかにこーれーぐすの香りがしました。北海道、そして沖縄という二つの地が、今融合し、奇跡を起こすのです!食べました!

 

 

うん・・・!!!

 

 

まずくはないけど、こーれーぐすに餃子はそんなに合わないな・・・

これは、ラー油の方が良いです!!!

ふるさと納税をしてみた

数年来、やりたいやりたい、とは思っていませんでしたが、「やったほうがいいやったほうがいい」と周りから進められていたので、重い腰を破ァとあげて、ふるさと納税をしてみました。

「納税」という言葉からして、手続きがめちゃくちゃ面倒に違いないと距離を置いていたのですが、案ずるよりという言葉通り、ネットでポチポチするだけの簡単システムだったようです。

電化製品とか、遊園地の券とか色々あるようでしたが、とりあえずふるさと納税初心者の我が家ですので、あまり変化球を狙っても仕方がない、まずは普通に食品から攻めてみましょうと思い色々みてみると、一品だけ頼むというより、「定期便」という形で、毎月少しずつ届くというシステムの品もあるようでした。

我が家は二人暮らしなので、たくさんに大量のいくらが届いても食べきれないうちに悪くなってしまうかもしれない、いやそんなもったいないことはしないと思いますが、たぶんイクラもりもりパスタとかそういう強引な消費になってしまう気がすると、容易に予想がつきましたので、この少しずつ分けて届く定期便を注文することになりました。我ながら、この盤石たる計画性には恐れ入ります。

ということで、見つかった肉か魚の定期便シリーズを、注文できる分だけ注文した結果、しばらく肉か魚がひたすら家に届くことになりました。

冷静になって考えますと、野菜とか果物とかお菓子とか色々を頼めば良かったのに、なんで肉と魚だけにしたのか、生物ばかりそんなに届いてもらっても困るわけで、どうしようもっと計画的に注文するべきだったと恐れ入ってます。

でも、これを機会に肉料理と魚料理の腕が上がるかもしれないと思えば!いいことですよね!うん!期待してるよパンパァン!と妻の背中を叩いておきます(目を合わさず)

 

 

今年の靴下

妻が年越し前から、時々ソワソワしている様子があって、何にソワソワしているかと言うと、「今日、宅配便届いた?」と気にしていて、どうやら何らかの宅配便が来ることになっている様子。

「何が届くの?」と聞くと、「ふふ秘密」と教えてくれないのですが、その秘密宣言をする彼女の瞳はキラリと輝き、ニヤリと笑顔だったので、これはきっと良い何かが届くに違いないと私も何となくソワソワしていました。

そうして、ある日ついにピンポーンと何らかの宅配便が届きまして、ニヤニヤする妻を横目に封を開きますと、そこに現れたのは!なんと!7足の靴下!!!

犬と猫のプリントがされている私好みの靴下でして、妻はこれをプレゼントしてくれたというわけです。私は職場で「先生の靴下はいつもかわいいね」と言われてから超絶調子こいており、靴下に関しては院内で誰にも負けない譲れないと思って仕事をしているので、来シーズンを一年乗り切るにあたってこれは間違いないシリーズを手に入れた、最高のコンディションで2020年を迎えられたと大喜びです。

さらに、都合の良いことに、靴下は7足、そのうち4足が白黒、1足が少しカラー、2足がとてもカラフルという状態でした。これは。完全に妻の気持ちがわかりました。つまり、この7足の靴下は、曜日ごとに準備されているのです。白黒の4足は絶望の月火水木、少しカラーのやつは希望萌え出つつある金曜日、そして人の世の桃源郷たる土日はカラフルなやつを装着すれば、足下から私の心理状態がわかる、外からみてもわかるし私自身もよくわかる、例えば辛い平日を過ごし続けた金曜日、もうダメかと頭を垂れたそのときに、足下に輝く色の入った靴下(金曜日用)が目に入る、そうだ、今日は金曜日だ、明日からはカラフルな土日が待っているじゃないかと身体中に力が漲ってきて筋力が倍増、白衣のボタンが弾け飛ぶわけです。

ということなので、早速新年に入ってその靴下を1足ずつおろしていって、ワクワクとしていたのですが、1月3日、いそいそと3足目の靴下をおろそうとしていたら、妻から「そんな新品ばっかり使ったらもったいなくない?」と言われましたので、残りの5足は大事にタンスにしまいました。完。

 

 

あと5分

こんばんは。

おとついに新年の目標としてこの「文字だけのブログ」を毎日更新すると決めまして、二日目にしてあと5分でその目標が崩壊しようとしている危機を迎えてしまいました。

とはいえ、目標を達成するために、内容の無い記事を書くことが果たして良いことか、そんな内容の無いブログに意味は果たして、特に書くことがないときにただ文字だけを並べることに意味があるのか。

葛藤しますが、そんな時に私の敬愛する村上春樹の言葉が舞い降りてきます。

「ローギアで走り続けることが大事」

なるほど。走り続けよう。俺も走り続けよう、そう思いました。

内容の無いブログでも無心で走り続けることに意味がある。まってあと1分しかない。

がんばれ俺がんばれ俺!

 

 

がんばれ俺!!

ラーメン職人の言葉

「ラーメンヘッズ」という映画を見ました。

なかなか考えさせられることが多くて、新年最初に見る映画としては良かったなと思いました。

 

映画は、「とみ田」という、ラーメン屋さんのドキュメンタリーです。

自分にも店員にも厳しい、店主の生き様には驚くものがありましたが、一つ印象的なエピードがありました。

その店主が言うには、仕事中は、昼ごはんを食べる時間も無く、またトイレに行くことすら無いそうです。「そういう体になってしまった」と言っていましたが、おそらくお腹も空かないし、尿も作られないのでしょう。

それだけアドレナリンが出ているんだと思います。戦闘モードの生き物は、交感神経が活性化して、興奮ホルモンが出て、お腹も空かないし、トイレも遠のくのです。

私も、ここまで自分に厳しくはできませんが、朝から晩までぶっ通しで外来をするときは、同じようにお腹も空かないし、トイレにも行きません。日本一の職人と、少しは似た気持ちで仕事に挑めているのかもしれないと嬉しくなりました。

 

でもそれよりも、私がハッとしたのは、わずかな時間ですが紹介されていた「とみ田」とは違うラーメン屋さんの大将の言葉でした。70歳を超える大将は何か達観したように、こう言っていました。

 

「ラーメンは、医者と一緒。自分に合えば名医だし、合わなければヤブ医者だろう」

 

そういう考え方もあるか、と思いました。どんな患者にも合う医者でないといけないと、何となく思っていましたが、そうでなくてもいいのかも?合う、合わないくらいの気持ちで考えてもいいのかも?

 

ただ、ラーメンと医者が違うこともあります。

ラーメンは合わなければその店に行かなければいいのですが、医者はそう簡単には選べないのです。入院したら、その時にいた医者が主治医になります。地域に、その病気が見れる医師はこの人しかいない、ということも多々あります。

そう思うと、やはり医者は、味噌ラーメンも、醤油ラーメンも、豚骨ラーメンも作れなければいけない。合わない人を諦めるわけにはいかず、全ての人を満足させるラーメンを出せるようにならないと行けないのでしょうか。そう思うと少し自信がなくなります。

 

考えても、その答えは正直わかりません。でも、その何十年もやってきた店主は、とても良い笑顔で達観したようにそう言ってました。

私もいつか同じような年になったときに、同じ仕事をしていたら、同じような笑顔で、同じではないかもしれないけれど、何か答えを言えるようになっていたいものだと思いました。

 

映画「ラーメンヘッズ」日本公式サイト

ラーメンヘッズはアマゾンプライムで見られるので、ラーメンが好きな人、仕事に刺激をもらいたい人は見てみてください!

久しぶりの患者さん

予約外の外来をしていたら、登場した名前に見覚えが。山田さん(仮)とします。

あれ・・・この方、もしかして、4年くらい前に担当したあの方では?と思いながら、カルテを開くと、やっぱりその方。その方は、長く治療が必要な病気を患って、特に初期治療が大事な病気だったのですが、当時その発症直後の初期治療を担当したのが私でした。その後、転居され担当医も変わっていたのですが。

ドキドキしながら、その方を診察室に呼び入れますと「あー!やっぱり先生だー!」「ああー!山田さん!!お元気でしたか!!!」「めっちゃ元気ですよ!いやいや元気じゃ無いから今日きたんですけど、下痢になっちゃって!」「それはいけないけど、めちゃくちゃ元気そうじゃないですか、良かったー!どうですか最近!」「いや調子よくやれてるんですよ、いや調子悪いからきたんですけど、そういえば先生ちょっと相談があってですね」「ふむふむそれはですね」

と主訴の下痢はとりあえず置いておいてずっと盛り上がった末「いや本当今日は久しぶりにお会いできて良かったお元気そうで。いやお元気じゃ無いんですけどお元気でそうで」「いや元気じゃ無いんですけど、本当元気なんですよ」とわけのわからない感じで終わりました。いやはや良かった元気そうで。

下痢は整腸剤をお渡ししました。

 

いきなり!ステーキの営業不振と糖質制限

最近、「いきなり!ステーキ」というお店が経営ピンチだそうです。

 

「というお店」なんて書きましたけど、名前は皆さんご存知じゃないでしょうか。厚切りのステーキを普通の半額くらいの値段で提供するというスタイルのお店で、7年くらい前に1号店ができてから、破竹の勢いで店舗を増やして、現在は500店舗を超えているとか。

私も生活圏内に出来た時に一度行ってみたことがあります。おいしかったですが、思ったよりも安くはないという感覚でした。

 

そんな「いきなり!ステーキ」ですが、2018年くらいから営業成績が落ちてきて、今年にはお店を閉める店舗も増えているそうです。本当かはわかりませんが、ネットの情報では、値上げによる影響、客の飽き、多店舗を出しすぎて自社競合してしまったとか、従業員の質が落ちたなどが原因と書かれていました。倒産の危険も出てきているらしく、社長が「お願いですからご来店ください」というメッセージを店頭に張り出したことで話題になりました。

そんな「いきなり!ステーキ」を束ねる会社の社長さんは一瀬さんという方で、いきなり!ステーキが全盛だった頃に、よくネットで「成功者が経営論を語る」的な雰囲気でインタビューに出ていました。たしか、その時に本も出版していたと思うので探してみました。

 

「いきなり!ステーキ 常識を突き破る不滅の経営」という本です。2015年、いきなり!ステーキが波に乗って、経営拡大を続けていくまさに絶盛期のころに書かれた本です。

 

これは・・・。

正直、これを今読むのは、なんだか禁断のことのような、罪悪感のようなものすら感じました。

数ある自己啓発本、経営論みたいなものは、すべからく成功者が書いているわけで、その成功の結果に裏付けされた説得力で成り立っているわけですが、今この経営が破綻しかけている「いきなり!ステーキ」の経営論を当時どう語っていたのか。

そこに書かれたことは、もしかしたら成功者の自伝を読むより何倍も意味がある情報が書かれているのかもしれない。買ってみました。(なお、いきなり!ステーキは今も新たな事業にチャレンジしていて、倒産しているわけではないので、失敗者と揶揄するつもりはありません。が、今のこの窮状を予想していたわけでもないと思うので、学ぶことが多いかと思ったわけです・・・)

 

さて、読んでみますと。基本的な通底として描かれているのは、一瀬社長がいかに失敗して、いかにそれを乗り越え成功してきたかという、自伝的な内容でした。コックとして修行をして、自分の店を持ち、店舗を出すようになったこと。しかし、何度も経営難を経験しており、倒産の危機を幾度と乗り越えてきたとのことでした。

 

その経営難は、一度は狂牛病の被害による肉産業のダメージであったようですが、「多店舗経営をしすぎた」こと、「立地調査を行わないまま出店を決め、従業員の質も落ちたこと」などがあったそうです。

えっ、それって今のいきなり!ステーキの経営不振の原因と一緒じゃないですか。と驚きましたら、そこにまさにコメントがされていました。そのまま引用しますと、

 

今、「ペッパーランチ」の急速展開当時と同じ行動をとっています。ビジネスモデルとして店が成功したら次々と意欲的に出店するということは、私の中に本質的に備わっている習性だと思います。しかしながら、私は同じ轍を踏みません。それは現在、人材は育っているし、お客様満足を考えた運営をしているし、自分がおいしい、お値打ちだと思えるステーキを提供しています。(いきなり!ステーキ 常識を突き破る不滅の経営:一瀬邦夫)

 

つまり、依然の失敗と同じ道は進んでいるが、今回は大丈夫と言っています。実際は大丈夫ではなかったわけで、今見ると、この時にそれを誰かが止めておくべきだったと、結果論では思えてしまうのですが。しかし、その当時同じ轍を踏まないと社長が確信していた理由として、彼は二つあげています。一つは、お客様満足を考えた運営をしているから。もう一つは、人材が育っているから。

 

社長は以前同様の経営危機に陥ったときに、どう対処したか、二つあげていました。私が意訳したところですと、一つはキチンと叱ること。もう一つは、夢を語ることのようでした。そういったことをキチンと行うことが、社員教育であると考えており、人材育成になっていると感じられているように思えます。だから、今ならばいきなり!ステーキは急速店舗展開をしても大丈夫、という理念だったようです。

 

店舗をたくさん増やすことが正しかったのか、間違っていたのか。

それは結果論としては間違っていた可能性のほうが今は正しいと思うのですけれど、今もいきなり!ステーキが躍進を続けていたら、正しかったとなるわけで、そもそもこの本が発売されてから2017年くらいまでは、株価が物凄い勢いで上がるくらいの急成長を遂げた会社だったわけですから、当時までは正しかったわけです。

 

この本に書かれていたことは、「おいおい大丈夫か」と思われることも多かったのですけれど、それはきっと今の窮状の中で読んでいるからそう感じるだけであって、ここからいきなり!ステーキがまた復活してくるならば、数年後にはこの本はやはり素晴らしい経営論だとなるわけでしょう。ただ、経営論とか、自己啓発本は色々あって、どれも謎の説得力があって迫ってくるのですけれど、それとは違う危うさをなんだか感じるような本ではありました。綱渡り感がすごいのです。それは繰り返しますが、今読んでいるからそう感じるだけかも、しれないのですけれど。

 

さて、そういうことはともかくとして、私が今日言いたかったことはもっと別にあります。

この本を読んで、また最近のネットを見ていて思ったことですが。この本にもネットにも一言も出ていなかったので、驚いたのですが・・・

 

いきなり!ステーキが売れたのって、「糖質制限ブーム」に乗っかったからじゃないですか?

 

糖質制限が痩せる、コメよりステーキを食べなさい、みたいなことが数年前に爆発的に流行って、その時流にのってこの「いきなり!ステーキ」が売れたんですよね。

社長はそれには一言も触れていなくて、「ステーキを食べることは誰にとっても最高のことなはず。それを安く提供できるシステムを作ったのが勝因」という印象で語っていました。確かに、ステーキは美味しいですけれど、日本人にとってはお寿司などに比べれば愛されるレベルは低いと思うのです。

 

ここ数年、糖質制限ブームは下火傾向です。糖質制限が寿命を縮めると言う大きなデータも2018年には出ています。ライザップの業績不振も同時期に起こってきています。

 

いきなり!ステーキは、糖質制限の時流にのって拡大し、その衰退に伴い不振に陥っているというのが私の肌感覚の考えなのですが、どうなのでしょうか。社長が考えられている、「ステーキを食べるのは幸せ」という根本から違っていると思うのですが、どうでしょうか。残酷なようですが、社長はこの本の中で、「いきなり!ステーキはいつか回転寿司と同じ位置付けになる」と語っていましたが、私は少なくとも、ステーキよりも回転寿司が好きな立場なのです。